初めての看護師転職を成功させるには？
主な転職方法と、成功するためのポイントを解説 主な転職方法と、 成功するためのポイントを解説

【4ステップ】看護師が転職するときの基本的な流れ

初めての転職では、まずやるべきことや大まかな流れを把握しておくことが大切です。ここでは、看護師が転職する方法を4つのステップに分けて説明します。

1. 自己分析を行う

まずは事前準備として自己分析を実施し、今後のキャリアプランを明確にするところから始めましょう。

自己分析を行うと、現在保有しているスキルや実績、強みなどの棚卸しができ、自分が転職先に何を求めているのか、なぜ今の職場ではだめなのか、今後どのようなキャリアを形成していきたいのかなどを正確に把握できます。自己分析が甘いと、求人探しでミスマッチが起こりやすくなり、転職に失敗する可能性が高くなるため、手間を惜しまず丁寧に行うことが大切です。

2. 自分に合った求人を探す

自己分析の結果や明確化したキャリアプランを基に、自分の条件に合った求人探しおよび情報集めを行います。

求人情報はインターネットや求人誌などの媒体から入手できますが、膨大な情報の中から目当ての求人を探すのは手間と時間がかかります。仕事が忙しくて準備に時間をかけられない場合は、看護師向け転職サイトを利用し、プロのキャリアアドバイザーに条件に合った求人をピックアップしてもらいましょう。気になる求人があったら、その医療施設の経営方針や理念、待遇面などの情報を集めます。

これらの情報もインターネットなどから入手できますが、求人情報や医療施設のWebサイトには一般的な情報しか掲載されていません。人間関係や離職率など、より詳細な情報を知りたい場合は、転職サイトのキャリアアドバイザーから情報を提供してもらうと良いでしょう。

3. 応募書類の準備や面接対策をする

転職先の候補を絞り込んだら、履歴書や職務経歴書などの応募書類を準備します。書類作成では、3カ月以内に撮影した証明写真を貼付する、西暦と和暦を統一させる、学校名や会社名は正式名称を記載するといった基本的なマナーを遵守しましょう。

また、採用担当者が特に重視する志望動機と特技、自己PRについては、書き方の要点を押さえて内容を決めることが大切です。自己分析の結果やキャリアプランを基に、なぜその医療施設を転職先に選ぼうと思ったのか、どのような強み・特技があり、それを新しい職場でどのように生かそうと思っているのか、将来どういうキャリアを築いていきたいのかなどを筋道立てて説明しましょう。

応募書類を提出したら、面接に向けて対策を講じておきます。面接では自己紹介や志望動機、自己PRの他、なぜ今の職場を辞めようと思ったのか、その理由を尋ねられます。退職理由が「人間関係が悪かった」「待遇に不満があった」などネガティブな内容であったとしても、前職の不満点はなるべく表に出さず、「よりチームワークを重んじられる職場で働きたいと思った」「適切な評価を得られる環境に魅力を感じた」など、ポジティブな内容に置き換えるようにしましょう。

面接では複数の質問をされるため、あらかじめ想定される質問とその答えを準備しておき、淀みなく受け答えできるよう準備しておくのがポイントです。

4. 内定後に退職手続きを行う

無事に内定をもらえたら、現職の上司に退職する旨を伝えます。退職手続きの方法やルールは職場ごとに異なるため、就業規則を確認し、いつまでに申し出る必要があるのか、退職届に決まったフォーマットはあるのかなどをチェックしておきましょう。退職までは現在の仕事の引き継ぎに注力すると同時に、職場に返却するものの確認や、私物の整理・ロッカーの掃除などを行います。

また、転職先に入職までどのくらい待ってもらえるかを確認しておくことも大切です。例えば、現在の職場の規定で1カ月前までに退職を申し出る必要がある場合、入職するのは最低でも1カ月先になります。転職先もある程度事情は分かっているため、引き継ぎを終えるまで待ってくれるケースが多いですが、看護師を急募している場合などはなるべく早く入職してもらいたいと思っているケースも少なくありません。入職のタイミングについては面接のときにも確認されると思いますが、先方との間に認識の食い違いが起こっていないかどうか、改めて確かめておくと安心です。

看護師が初めて転職するのに必要な期間

前章では看護師が転職するまでのステップについて説明しましたが、実際に転職を決意してから入職までにどのくらいの期間がかかるものなのでしょうか。

転職活動の進め方には個人差があるため、一概には言えませんが、一般的に転職の準備から新しい職場への入職までには2～3カ月の期間がかかるといわれています。大まかな内訳としては、自己分析などの下準備や求人探し、情報集め、書類の準備に約1カ月、応募および選考に約1カ月、内定と退職手続きに約1カ月です。

ただし、上記はあくまで目安です。実際には、仕事が忙しくて求人探しや情報集めに手間取ったり、書類の準備がなかなか進まなかったりすることも少なくありません。特に初めて転職する方は勝手が分からず、スムーズに進まないケースが多いため、少し余裕を持ってスケジュールを組んだ方が良いでしょう。

転職活動を始めるのにおすすめの時期

転職時期にこだわりがなければ、マイペースに転職活動を進めてもかまいませんが、「◯月までに転職したい」など特定の時期での転職を目指す場合は、活動スケジュールを綿密に組む必要があります。

看護師の求人は一年通して探せますが、中でも以下の時期は転職に有利な時期とされています。

上記の時期を狙って転職したいのなら、逆算していつから転職の下準備や情報集めを始めれば良いのか、きちんと把握しておきましょう。

看護師が効率よく転職活動を進める方法

看護師がよりスムーズに転職できるように実践したいことを、転職活動の流れに沿って説明します。

情報はさまざまな方法で集める

看護師の転職情報を集める方法は複数ありますが、それぞれ特徴が異なるため、さまざまな方法を使って網羅的な情報収集が大切です。

例えば、看護師向けの転職サイトなら専門性が高く、より細かい条件指定で求人を探せます。また、病院や施設のWebサイトからは経営方針や理念、社風などを確認できます。SNSからは、転職活動のリアルな体験談や現在の転職事情などを確認できるでしょう。

一つの情報源にこだわらず、複数の方法を併用すれば、必要な情報を効率よく集められます。

応募書類はフォーマットを活用して作る

履歴書や職務経歴書は、転職サイトなどからダウンロードできるフォーマットやテンプレートを活用するのがおすすめです。このようなフォーマットやテンプレートには、転職活動に必要な情報の記入欄が漏れなく取り入れられており、なおかつ読みやすいレイアウトに設計されています。各項目の書き方の例なども紹介されているため、何をどのように書けば良いのか参考にすることができます。

また、応募書類の作成を効率化したい場合は、手書きではなくパソコンやスマートフォンを使って作成しましょう。デジタル端末を利用した方が手書きよりも書類作成にかかる手間や時間を短縮できるため、複数の施設に応募しても苦にならないでしょう。

面接練習用のアプリを活用する

面接対策では、面接練習用のアプリを活用してみましょう。面接練習用のアプリには、よくある質問や回答例をチェックできる機能や、模擬面接を行える機能、その結果に対してアドバイスもらえる機能などがあり、一人でも効率よく面接対策ができます。

面接対策は家族や友人などに協力してもらい対面で練習するのが理想ですが、相手の都合がつかなかったり、何度も練習に付き合わせるのは気が引けてしまったりしがちです。その点、アプリならいつでも好きなときに、何度でも利用できるため、手軽に反復練習できるところが大きな利点です。また、家族や友人が面接対策についての十分な知識・経験を持っていない場合、有意義なアドバイスをもらえない可能性が高いですが、面接練習用アプリならある程度適切なフィードバックを期待できます。

ただし、アプリでの練習だけでは実際の面接とのギャップが生じることもあるため、アプリはあくまで補助だと考え、対人での面接対策もしっかり講じておくことが大切です。

転職サイトや転職エージェントを活用する

転職活動を大幅に効率化したいのなら、転職サイトや転職エージェントを活用するのがおすすめです。

プロのキャリアアドバイザーが、条件・適性に合った求人探しや、内部事情を含めた詳細な施設情報の収集、応募書類の添削、面接対策、施設との条件交渉などを行ってくれるため、手間と時間を省け、より有利に活動を進めていけるでしょう。

看護師が初めての転職を成功させるためのポイント

初めての転職は誰しも不安を感じるものですが、以下のポイントを押さえて活動すれば、初めての転職でも成功する確率がアップします。

譲れない条件や転職の目的を明確にする

転職するに当たって譲れない条件や、転職する目的をあらかじめ明確にしておきましょう。これらがあいまいなまま転職活動をスタートさせると、志望先とのミスマッチが発生しやすく、入職後に後悔する可能性が高くなります。

転職先に求める条件が複数ある場合は、それぞれに優先順位を付けて何を重視するかをはっきりさせておくと、求人探しで失敗する確率が低くなります。

なお、重視する条件や転職の目的がいまいち分からない場合は、自己分析が不足している可能性が高いです。自己分析やキャリアの棚卸しは入念に行い、自分が何を求めているのか、今後どうなっていきたいのかをきちんと把握しましょう。

転職先の情報収集は徹底的に

看護師の転職を成功させるには、積極的かつ徹底的な情報収集が欠かせません。求人情報をチェックすれば業務内容や待遇などは把握できますが、職場の雰囲気やキャリアパスへの支援、離職率、人間関係といった細かな情報は、さらに詳しく調べる必要があります。

これらの情報を知らずに応募すると、いざ入職してから「このようなはずではなかった」「想像とまったく違う」という後悔になりかねません。そのため、ある程度応募先を絞り込んだら、それぞれの医療施設について、より詳しい情報を深掘りしていくことが大切です。

具体的な情報収集の手段としては、医療施設のWebサイトをチェックする他、その病院に関する口コミや体験談をSNSなどでチェックする、医療施設を見学するなどの方法があります。

また、転職エージェントに登録して、キャリアアドバイザーから施設情報を提供してもらうのもおすすめの手段です。転職エージェントは表には出にくい施設の内部事情も把握しているため、必要な情報を効率的に入手できるでしょう。

初めてだからこそ転職サイトを使うべき3つの理由

看護師が初めて転職する際は、看護師向け転職サイトへの登録・利用を検討しましょう。

専門の転職サイトを利用すれば、転職の仕方やこつが分からない方でも安心して転職活動を進められます。

ここでは、初めて転職する方こそ転職サイトをおすすめする理由を3つご紹介します。

非公開求人を含む豊富な求人情報を入手できる

看護師向けの転職サイトに登録すると、一般公開されている求人だけでなく、非公開の求人も紹介してもらえる場合があります。単純に選択肢が増えるメリットがあるのはもちろん、非公開求人は好条件が提示されているケースが多いため、より良い条件で転職できる確率がアップする利点もあります。

プロのキャリアアドバイザーによる手厚いサポートを受けられる

転職のプロであるキャリアアドバイザーが手厚くサポートしてくれるのも、転職サイトを利用するメリットの一つです。

初めて転職する方は、求人の探し方や情報の集め方、応募書類の作り方などで戸惑うことも多いですが、プロの支援を受けられれば全てのプロセスをスムーズに進められるでしょう。また、初めての転職では志望先に条件交渉を行いにくい問題がありますが、転職エージェントを利用すれば条件交渉も代行してもらえる場合があります。

初めての看護師転職に関するQ&A

初めての看護師転職に関して、よくある疑問をQ&A形式でまとめました。

Q1.看護師の転職活動は働きながら？　それとも辞めてから？

A.基本的には働きながらの転職がおすすめです。

看護師は多忙な生活を送っているため、働きながら転職活動を行うのは心身ともに難しいところですが、退職して収入がなくなると経済的な不安が強くなり、腰を据えて転職活動をできなくなる恐れがあります。

そのため、基本的には働きながら転職活動を行った方が良いでしょう。ただし、現職が理由で心身に不調を来しているなどの理由がある場合は、症状が悪化する前に退職した方が良いかもしれません。

Q2.病院見学は必ず行くべき？

A.できるだけ参加することをおすすめします。

病院見学では、求人情報や施設のWebサイトだけでは分からない職場の雰囲気や労働環境などを直接目で見て確認できるため、入職後のミスマッチを防ぎやすくなります。

Q3.希望する条件が多すぎて一つに絞り込めないときはどうすれば良い？

A.希望条件をノートに書き出し、優先順位を付けましょう。

これだけは譲れない条件を上位にランク付けておけば、候補先を効率よく絞り込めます。自分の条件に適した求人がなかなか見つからない場合は、転職エージェントの力を借りてプロの視点から求人を探してもらいましょう。

看護師が初めて転職するなら基本的な流れを整理しておこう

看護師の転職活動は、自己分析やキャリアプランの明確化からスタートし、求人探しと情報集め、書類の準備と面接対策、そして面接と退職手続きと、やることが複数あります。

特に初めて転職する方は一つ一つのステップで迷ったり悩んだりしやすいため、自己分析と情報収集を徹底した上で、便利な書類フォーマットや面接練習アプリを活用するなどの工夫をこらして活動を進めましょう。より時間や手間を省きたい場合は、プロのキャリアアドバイザーが活動を全面的にサポートしてくれる転職サイトや転職エージェントの利用がおすすめです。

なお、転職サイトおよび転職エージェントサービスは複数の業者が提供しています。それぞれサイトの使い勝手やサービス内容に違いがあるため、複数のサイトを比較し、自分に合ったところを選ぶことが大切です。

PITAWORK（ピタワーク）では、看護師向け転職サイトの中でも特に人気の高いサイトをランキング形式でまとめています。実際にサイトを利用した方の口コミもチェックできて、気になるサイトがあればダイレクトに会員登録ページにアクセスすることもできます。

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